「ATM手数料や振込手数料、気づかないうちに毎月数百円取られていませんか?」
月に数回の手数料でも、1年で数千円、10年で数万円のムダになることも。
そんな日常の“ちりつも出費”をカットするのに最適なのが、ネット銀行の活用です。
この記事では、手数料無料の回数が多く、資産管理にも強い2大ネット銀行、楽天銀行と住信SBIネット銀行の特徴を比較しながら、あなたの家計に合った活用法を紹介します。
「使うだけで節約できる」仕組みを取り入れて、賢く家計管理をしていきましょう。
銀行手数料は“固定費”だった?見直せば年数千円の節約に

家計を見直すとき、多くの人が通信費や光熱費には目を向けるものの、意外と見落とされがちなのが「銀行手数料」です。
ATMでお金を引き出すたびに数百円、他行への振込にまた数百円……。
毎月少しずつ支払っているその金額、年間にすれば5,000〜10,000円近くの出費になっている可能性もあります。
手数料は「変動費」ではなく「固定費」と考える
毎月・毎年のように必ず発生する支出は、実質的に「固定費」と言えます。
特に、ATMや振込手数料は「仕方ないもの」としてスルーされがちですが、見直せば即効性のある節約効果が得られるのです。
今、見直すべきは“銀行”そのもの
こうしたムダな手数料をカットするために注目されているのが、ネット銀行の活用です。
ネット銀行は、支店や窓口を持たない代わりに、ATM利用料・振込手数料が無料になる回数が多く、さらにポイント還元などの特典も充実しています。
中でも特におすすめなのが、楽天銀行と住信SBIネット銀行という2つの大手ネット銀行。
どちらも利用者満足度が高く、「口座を変えるだけでお金が貯まりやすくなる」と言われるほど、家計に直結するメリットがあります。
次のパートでは、まず楽天銀行の特徴やメリットについて詳しく見ていきましょう。
楽天銀行の特徴|楽天経済圏との相性抜群でポイントもお得
楽天市場や楽天カード、楽天モバイルなど、「楽天経済圏」で生活をしている人にとって、楽天銀行は非常に相性の良いネット銀行です。
銀行機能としての利便性に加え、ポイントが貯まりやすくなる仕組みが整っているのが最大の魅力です。
楽天銀行の基本スペック
- ATM利用手数料:月最大7回まで無料(ハッピープログラムのステージによる)
- 他行振込手数料:月最大3回まで無料(同上)
- 対応ATM:ゆうちょ銀行、セブン銀行、ローソンATM、イーネットなど
- アプリ操作:振込・残高確認・定期預金などがスマホで完結
楽天ポイントが貯まる「ハッピープログラム」
楽天銀行を使うほどポイントが貯まる「ハッピープログラム」も見逃せません。
口座の残高や楽天証券との連携(マネーブリッジ)などによってステージが決まり、ATM・振込の無料回数やポイント付与の条件がアップします。
- 給与受取・公共料金の引き落としで楽天ポイントがもらえる
- 楽天証券との連携で普通預金金利が年0.1%に(メガバンクの100倍以上)
楽天ユーザーには“使わない理由がない”ネット銀行
楽天カードの引き落とし口座に設定すれば、SPU(スーパーポイントアップ)の対象にもなり、楽天市場での買い物もさらにお得になります。
楽天グループのサービスをよく使う方であれば、「楽天銀行を持っているだけで得をする」仕組みが整っていると言えるでしょう。
次は、もう一つのおすすめネット銀行である住信SBIネット銀行の特徴について解説します。
住信SBIネット銀行の特徴|資産管理・他行連携に強い万能型
楽天銀行が“楽天経済圏ユーザー特化型”だとすれば、住信SBIネット銀行は「誰にでも使いやすい万能型」のネット銀行です。特にSBI証券や三井住友カード(NL)などとSBI経済圏を確立しているため、「楽天銀行―楽天証券ー楽天カード」と同様の効果を得られます。
資産運用との相性も良く、他行との連携や細かな資金管理に強いのが特徴です。
住信SBIネット銀行の基本スペック
- ATM利用手数料:月最大20回まで無料(スマートプログラムのランクによる)
- 他行振込手数料:月最大20回まで無料(同上)
- 対応ATM:セブン銀行、ローソンATM、イーネット、ゆうちょ銀行など
- アプリ操作:自動振替、目的別口座、資産グラフ機能が充実
- 「アプリでATM」サービス:キャッシュカードのかわりにスマートフォンアプリでATM操作可能
- ことら送金:個人間で10万円以下の送金を、手数料無料で簡単に行える「ことら送金」が使える
「スマートプログラム」で手数料無料の回数がアップ
住信SBIネット銀行では、預金残高やSBI証券との連携などに応じて、ランクが上がるごとに無料回数が増える仕組みです。
- ランク4ならATMも振込も月20回無料
- SBI証券と連携すれば普通預金金利が0.01〜0.1%に
- スマート認証NEO(アプリ認証)でセキュリティも安心
▶住信SBIネット銀行のサイトで「スマートプログラム」について詳細を確認する
「目的別口座」で資金管理がさらに便利に
メイン口座の中に「旅行用」「固定費用」「投資用」などの目的別口座を最大5つまで作成できるのも大きなメリット。
見た目もわかりやすく、貯金や予算管理がスムーズにできるため、家計管理との相性も非常に良好です。
資産運用を視野に入れるならベストな選択肢
住信SBIネット銀行は、SBI証券との連携を前提としたサービス設計になっているため、NISAや投資信託との相性も抜群。
これから「投資を始めたい」と考えている方にとって、ネット銀行と証券口座の一体管理ができる住信SBIは非常におすすめです。
次は、楽天銀行と住信SBIネット銀行の手数料無料の条件や違いを比較表でわかりやすく解説します。
ATM・振込手数料が無料になる条件とは?【比較表つき】
ネット銀行の魅力の一つが、ATM利用料や他行宛の振込手数料が「無料になる回数」が明確に設定されている点です。
メガバンクでは毎回110〜330円かかるこれらの手数料も、条件を満たせば0円にできるのがネット銀行の強み。
ここでは、楽天銀行と住信SBIネット銀行の無料回数や条件を比較表で整理してみましょう。
項目 | 楽天銀行 | 住信SBIネット銀行 |
---|---|---|
ATM手数料 無料回数(最大) | 月7回まで(ハッピープログラム上位ステージ) | 月20回まで(スマプロ ランク4) |
他行宛振込手数料 無料回数(最大) | 月3回まで(ハッピープログラム上位ステージ) | 月20回まで(スマプロ ランク4) |
無料回数アップ条件 | 楽天証券連携、給与受取、残高100万円以上など | SBI証券連携、外貨預金、住宅ローン利用など |
金利アップの条件 | 楽天証券連携で0.10%(マネーブリッジ) | SBI証券連携で0.01〜0.10%(SBIハイブリッド預金) |
対応ATM | ゆうちょ、セブン、ローソン、イーネットなど | セブン、ローソン、イーネット、ゆうちょなど |
楽天銀行は「楽天証券との連携(マネーブリッジ)」や「給与受取・口座残高」などを条件にステージが上がり、最大月7回のATM無料、月3回の振込無料が付与されます。
住信SBIネット銀行は「スマートプログラム」のランクに応じて、最大月20回までのATM・振込手数料が無料。ランクを上げやすい設計のため、頻繁に出金・振込をする人におすすめです。
金利も優遇されるからお得が重なる
どちらの銀行も、証券口座との連携によって普通預金の金利が年0.1%にアップします(大手銀行の約100倍)。
つまり、「使いやすさ」+「節約」+「利息」という3つのメリットを同時に得られるわけです。
次は、あなたのライフスタイルに合った銀行はどちらか?タイプ別に解説していきます。
どちらを選ぶべき?ライフスタイル別おすすめ銀行
楽天銀行と住信SBIネット銀行、どちらも優れたネット銀行ですが、どちらが合っているかはライフスタイルによって異なります。
以下にタイプ別のおすすめをまとめましたので、自分に当てはめながらチェックしてみてください。

楽天経済圏を活用している人 → 楽天銀行
- 楽天市場・楽天カード・楽天モバイルなどを日常的に利用している
- SPU(スーパーポイントアップ)を最大限活かしたい
- 口座とポイント管理をまとめたい
→ 楽天証券に連携するだけでポイント還元率が上がるなど、楽天ユーザーには圧倒的にお得です。
SBI経済圏を活用している人 → 住信SBIネット銀行
- 証券口座(SBI証券)を活用した資産形成を検討している
- ATMや振込を多く使う(月数回以上)
- 目的別に資金管理をしたい(目的別口座が便利)
→ SBI証券や三井住友カードと連携しやすく、SBI経済圏ユーザーは相性がいい組み合わせがいいでしょう。
どちらも使い分けるのもアリ!
結局、楽天銀行と住信SBIネット銀行のどちらも非常に優れていて、優劣をつけにくいのが正直なところです。
そのため、楽天経済圏かSBI経済圏か、どちらの経済圏をメインに利用していくかで決めればよいと思います。
あるいは、「楽天銀行+住信SBIネット銀行」両方を使い分けるのが最も賢い運用方法という考え方もあります。
- 楽天銀行:日常生活+ポイント重視の決済用
- 住信SBIネット銀行:資産管理+振込・出金の操作用
それぞれの強みを活かしながら活用すれば、無駄な手数料を払うことなく、家計全体を効率化できます。
ただ、口座が増えると管理に要するリソースがもったいないので、管理はできるだけシンプルに、が基本です。

筆者は両方の口座を開設していますが、どちらか1つを選ぶとなると、
・アプリのみでATMが使える
・ことら送金が使える
・目的別口座が使える
という3点で住信SBIネット銀行に軍配が上がります。
ただ、楽天経済圏からは離れられないので、楽天銀行も手放せないというのが実情です。
次は、本記事のまとめとして「銀行を変えるだけでどれほどの節約効果があるか」を振り返ってみましょう。
まとめ|銀行を変えるだけで「お金のムダ遣い」が減る
ATM手数料や振込手数料は、使うたびに数百円ずつ取られる“見えにくい固定費”。
しかし、ネット銀行を活用すれば、こうしたムダな出費をゼロに近づけることが可能です。
しかも、単に手数料が無料になるだけでなく、ポイントが貯まったり、資産運用がしやすくなったりとメリットが盛りだくさん。
まずは口座を変えるだけで節約が始まる
何かを我慢するわけではなく、ただ「使う銀行を変えるだけ」で、年間数千円以上の節約ができるというのは大きな魅力です。
また、楽天銀行や住信SBIネット銀行は、スマホアプリも使いやすく、誰でも今日から簡単に家計改善をスタートできます。
自分に合った銀行を選び、手数料のない生活を
「なんとなく続けている」だけの銀行口座を見直すことは、自身の資産形成にとって重要な第一歩です。
ぜひこの記事をきっかけに、手数料のかからないスマートな銀行選びを始めてみてください。
使う銀行を変えるだけで、家計はもっと軽く、もっと自由に。
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